国産の甘さと外国産のしたたかさ

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タグ:サイン読み,演出競馬
ご存知の方も多いと思うが、
先日エリ女を快勝したスノーフェアリーがJCを辞退した。

JRA発表の管理調教師コメントは以下の通り。
「エリザベス女王杯のあと、ジャパンカップを目指して調整してきましたが、思ったほど馬体重が戻ってきませんでした。ジャパンカップまでの中一週という間隔はやはり短く、3歳牝馬のこの馬にとっては酷であろうということで、残念ながらジャパンカップは回避することとしました。
 来年はぜひこの馬でジャパンカップに挑戦したいと思います。」


…で、こちらもご存じの方は多いと思うが、
エリ女を快勝したスノーフェアリー騎乗のムーアJの後検量シーンにて、上腹帯を外したあと、それを持たずに検量。
(上腹帯とは、馬具の一つで、鞍をお馬さんの背に固定するための帯状の道具)
これに対するJRAの裁定は『厳重注意』。
陣営は「不正目的はなかった」と弁明し、上腹帯の重量はせいぜい100㌘。前検量と後検量との差が±1㎏以上で失格となるため、それを加えても失格にはあたらない。としても、公正競馬を謳っているJRAが出した裁定とは思えないような裁定。
JRAは「後検量前に馬具を外したというのは前例がない」とコメントしているようだが、この裁定に対する批判は、皇成Jの師匠でおなじみの河野調教師が自身のブログで展開している。

国内における負担重量に関連した制裁は、最近の例でも10年ほど前の柴田未崎Jまでさかのぼる。
当時騎乗のお馬さんは勝利したが、前検量と後検量の差-0.7㎏。前検量後トイレに行ったことによるものとされたが、その後再検量を怠ったことに対し過怠金5万円。(-1㎏未満のため失格とはならず。)

また、その1年ほど前、柴田善臣Jと栗田調教師が、前検量と後検量の差-1.7㎏を出し、競走成績は失格。善臣Jに過怠金20万円、調教師に過怠金最高限度額の50万円が課された。
(前検量は問題なかったが、その後負担重量調整パットが脱落したことに気づかず騎乗。調教師も最終注意義務を怠ったとされた。)

前述の「不正目的はなかった」ことで『厳重注意』にとどまった一方、この2例に対しては「不正目的はなかった」はずが「不正をした」という扱いになってしまう。
今回のJの行為に「前例がない」とするならば、これまでの「前例」が加味された上での裁定が本来あるべき姿ではなかったのだろうか。


とはいえ、スノーフェアリーが出した結果、彼女の持つ実力を汚しているわけではなく、否定もしない。
JRAの裁定に対する「甘さ」と、海外陣営の言動に対する「したたかさ」が浮き彫りになった出来事だったと言いたい。


「海外陣営の『したたかさ』」に関して触れると、
スノーフェアリーがJCに出走する時の負担重量は53㎏だった。
しかし、ムーアJは減量の都合上、53㎏以下の重量では騎乗できない(武豊Jが負担重量52㎏以下のお馬さんに乗れないのと一緒)。
スノーフェアリーがJCを辞退した表の理由は上記のJRA発表のものであり、当然お馬さんの疲労もあったのだろうが、裏の理由はこれなのだ。


「来年はぜひこの馬でジャパンカップに挑戦したいと思います。」
来年出走がかなえば55㎏。ムーアJの体質に変化はなくても問題ない。
ただ、挑戦するしないの判断は1年くらいの猶予がある。今はなんとでも言えるのだ。


結果的に、スノーフェアリーの強さだけを印象付けたまま、日本を後にすることに成功したわけである。



いち競馬ファンが書いた読み物として読んでいただけたら幸いです。
ここまでお付き合いいただき本当にありがとうございました。

タグ:サイン読み,演出競馬
コメント
投稿者:マルガオオー(2010年11月21日 00:28)[編集]
▼ No title
競馬じゃなくても日本は海外に甘いからなぁ…
それにJCを使ってもらうためには厳しい判決は
出せなかったんでしょうねぇ。
そうでもしないと海外の一流どころを呼べないのは
なんとも悲しいですね。
賞金は高いし、完全招待なんで経費もいっさい
かからないのに、それでも集まらない…
考え直せJRA!

しかしJC回避はムーアの都合とは知らなかったな。
投稿者:五左衛門(2010年11月21日 00:42)[編集]
▼ No title
にんじん。さん、こんばんは☆

へぇ~そんな理由が…(^_^;)
今回はムーア乗り変わりだったし、
陣営的には最初からエリ女で
メイチ駆けるつもりだったんでしょうかね~(・_・?)
投稿者:にんじん。(2010年11月22日 08:26)[編集]
▼ Re: No title
マルガオオーさんおはようございます。
コメありがとうございます!

仕事が忙しすぎて、ブログのチェックもできないですよ…

パートⅠ国に昇格した日本の競馬ですが、
海外に認められるにはまだまだ時間がかかりそうですね。

賞金や待遇で魅力を感じない部分においては、
競馬観の違いがまだまだ深い溝になっているのだと思います。
それでも激甘裁定から日本の競馬が理解されていくとは思えませんが。
おっしゃる通り「考え直せ」の中身を突き詰め改善しなくてはならないですねJRAは。
投稿者:にんじん。(2010年11月22日 08:30)[編集]
▼ Re: No title
五左衛門さんおはようございます。
コメありがとうございます!

こういう裏話系はまだまだありますよ。

具体的にはちょっと…ですが、
例えば競争除外は決してお馬さんの疾病だけが原因でないとか…おっと。
機会があればお話ししたいと思います。
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